肢体不自由児のための

小児訪問マッサージのIchirindou 

「なぜ今、マッサージが必要なの?」

 肢体不自由児のお子さんは、たくさんの困難を抱えています。

毎日の生活の中で、親御さんが

  「ほらー、また腕を上げてる!」

  「もっと力を抜いて!」

と声を張り上げる・・・ そんな場面はありませんか?

 

 

お子さんも、言われたことは分かっています。

でも、どうやったら力が抜けるのか?力が入るのか?それが分からないのです。

 

 

肢体不自由児のお子さんの多くは、「正常な筋肉」がどういうものか、知りません。

関節が拘縮していれば、手や足を伸ばす感覚がどういうものか、わかりません。

当然、からだの力を抜くことがどういうことなのかも、全くわからないのです。

なぜなら、ものごころがついた時には、それが当たり前になっていたのですから・・・

私たちは、障がいの有無に関わらず、生まれた時には「自分」を認識したり、思った様に体を動かす脳のプログラムを持っていません。すべて「ゼロ」から学習していきます。

 

 

ところが、脳に障がいのある子どもたちの場合は、この脳の学習が上手くいきません。

 

 

なぜなら、体性感覚/注1のセンサーが未発達だったり、痛みのために誤ったセンサーの情報が脳に上げられたり、はたまた脳そのものが障がいのためにうまく機能しなかったりするからです。つまり、刺激をうまく「感じ取れない」のです。

 

 

その結果、動作を覚えさせようとしても、学習自体が困難であるばかりか、誤った体性感覚を覚えさせる「誤学習」が生じ、それがずっと残ってしまう場合があるのです。

(注1)体性感覚


体性感覚とは、皮膚感覚、深部感覚(位置覚・運動覚・抵抗覚・重量覚・深部感覚)、内臓感覚を指します。


「今、カラダの位置や動きがどうなっているのか?」という最も基本的な情報を、皮膚・筋肉・腱・関節・内臓壁にある感覚受容器(センサー)が捉え、視床や小脳で情報処理して初めて、私たちは「自分」というものを認識できます。